スウェーデンと言えば、保育を学んでいるひとには馴染みがあるかもしれません。
ではなぜ「保育と言えばスウェーデン」という位置づけなのでしょうか?
これから国全体で保育について考えているスウェーデンの特徴を紹介します!
1、管轄が国に!保育園を学校にした
一つ目の理由は、保育園を学校化したプレスクールにしたからです。
これはもともとスウェーデンの背景に女性が出産後も働くことで、幼稚園のニーズが低くなったことがあげられます。
共働きが主流になったため、保育時間が短い幼稚園よりも保育園の方が需要がありその背景をうけて保育園を充実させました。
さらにそれを公立化することによって、学校に保育機能をつけ、
保育士の社会的ステータスを押し上げました。
というのも、スウェーデンでは保育士と言う職業はステータスが低く低賃金で、保育士不足が問題となっていました。
2、保育士の給料アップ
プレスクールとともに、保育士の給料もアップされた。
高卒資格で出来る保育士と、大卒資格でなれる保育士(ティーチャー)があり、
まずは数が少ないティーチャーの給料を月35~40万に上げた。
これは他の職業と比べても高いです。
その後、保育士の給料も月25~32万に上げられ、スウェーデンにおける保育士のステータスは上がり、
保育士不足の問題は解消されました。
※日本より物価が高いためこの価格になっています。しかし日本の保育士と比べても好待遇です。
3、国が自由を保障!
政策上の特徴として、国が保育指針とカリキュラムを決めていますが、
大まかな内容が書かれているだけなので具体的なプログラムなどは各園に一任されています。
保育園は都会や郊外など場所も違えば規模も違うため、その園や土地に合った保育が求められます。
公立だとどの園も同じものが求められそうですが、
各園がニーズに沿った幼児教育が自由に出来るというのが幼児教育先進国と言われる所以だと考えられます。
まだある!独自の保育制度
日本で問題となっている小1プロブレムが、スウェーデンの制度なら解消できます。
学校を公立化しているため、プレスクールから大学まで一体的な保育を展開しており、
なおかつ入学金、学費が無料です!
しかも基礎学校在学中は学費のほか、教科書代やノートやペンに至るまで基本的に無料なので、
スウェーデンでは親は子どもの教育費を心配することはほとんどないようです。
そして幼児教育に力を入れているだけでなく、幼児教育を行う先生の質の向上までも国が負担しています。
保育士は先生改革ラーニングスタディ(保育の向上を目的として受ける研修)を受けることができ、
保育者は遊びのアクティビティーの質を向上させるため、その手法などを学びます。
まとめ
今回は幼児教育の先進国ともいえるスウェーデンの幼児教育について調べてみました。
今日本で問題になっている少子化や保育士不足、低賃金などを改善できる良いお手本だと思いました。
ただこれは制度を大きく変えなければいけないので私たちが個人で動くのは難しいですね…
これを機に幼児教育をどうしていくべきかやスウェーデンの教育に興味を持っていただけましたか?
こんな環境の下で保育をしてみたいと思っても日本に居たら出来ないですよね。
ただ保育園や幼稚園によってはスウェーデンに研修に行ける園などもあります!
本場の保育を知ることで自分の保育観が明確になったり刺激を受けることも多いと思います。
園選びの際はこのような点も視野に入れてみてもいいですね!!