以前の記事で、保育士資格が活かせる就職先の紹介をしました。
そこで今回はその働き先の1つである「保育所」について詳しく取り上げていこうと思います。
保育士資格を活かして働こうと思ったときに思い浮かぶ働き先として、「保育所」が真っ先に思い浮かぶ方は多いのではないでしょうか?
「保育所」ではどんな子を預かり、保育士は何人必要で、1日何時間保育し、どんな決まりの中で園独自の保育を展開しているのか。みなさんは知っていますか?知っているようで知らない事もあるのではないでしょうか。詳しく見ていきましょう。
保育所とは?
保育所とは、保護者が働いているなどの何らかの理由により保育を必要としている乳幼児を預かり、保育することを目的とする通所の施設を指します。施設名を「〇〇保育園」とすることが多いですが、「保育園」は通称であり、児童福祉法での名称は「保育所」となっています。
保育所とは国が定めた基準を満たし各都道府県知事に認可された保育園のことを言います。この基準というのが”施設の広さ・保育士等の職員数・給食設備・防災管理・衛生管理”等の項目です。これらの項目を全てクリアした園が、”認可保育園”として認められます。
最近は、差別化として英語教育や音楽に力を入れている園が増えてきました。どんな保育をしたいのか?働く園を探すときに、差別化として行っていることを見てみることも自分に合った園探しをする上で良い判断ポイントになるのではないかと思います。
保護者が子どもを入れたいと考えた時、入園手続きは各市区町村に申請します。比較的、認可保育園は保育料が安価なため、認可保育園に入園待ちの待機児童は多くいます。
認可保育園にもタイプがあり…
*公立保育園
各市区町村が運営しています。入園手続きを市区町村に申請するのはこのためです。そしてここで働く保育士は公務員として働いています。
*私立保育園
社会福祉法人やNPO法人などが経営に参入しています。公立と比べると制約が少なく、英語などの教育に力を入れたり、保育に特色を出していきやすい保育園です。
*公設民営保育園
国や地方自治体が設置し、業務は民間に代行させて運営している園。施設は自治体が有していますが、保育士は公務員ではありません。運営方針や進め方は公立の保育園に沿って行っているため行事や人員配置などは公立の保育園と大きく差はありません。
職員配置基準
必要な職員の種類は保育士と嘱託医。例外的に置かないことができる職員は調理員。
保育士の職員配置数は、
0歳児 児童3:保育士1
1.2歳児 児童6:保育士1
3歳児 児童20:保育士1
4.5歳児 児童30:保育士1
施設基準
保育所には備えなければならない施設があります。
*保育室または遊戯室(2歳以上)
*乳児室または保育室(2歳未満)
*医務室
*便所
*調理室
*屋外遊戯場(近所の公園・神社の境内等で代替可)
面積基準
*園舎
基準なし
*保育室または遊戯室
幼児1人につき1.98平方メートル
*乳児室または保育室
乳幼児1人につき1.65平方メートル
*屋外遊戯場
幼児1人につき3.3平方メートル
このように、認可保育所にはたくさんの基準があります。
認可外保育園
さらに、認可外保育園(無認可保育園)という形もあります。
認可外保育園とは、認可保育園に比べて、穏やかな基準が設けられている保育施設のことを指します。認可外保育園は、施設の広さや保育士等の職員数が国の基準を満たしていないため、無認可の保育園ということになります。
しかし、認可外保育園には、様々な保育ニーズに応えた保育園が数多くあります。
例えば、自由な保育ができることがあげられます。認可ではできない柔軟性を持った保育で他の園との差別化を図ったり、認可保育園の定員に漏れた3歳児未満の受け入れや、延長保育・24時間保育なドを行い保護者の方の助けとなるニーズに合わせた保育ができることが最大の魅力です。
参考 認可外保育施設に関するQ&A東京都福祉保健局
参考 よくわかる「子ども・子育て支援新制度内閣府