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レッジョアプローチの基本的理念~環境編~

レッジョアプローチをみなさんは知っていますか?

レッジョエミリアアプローチとは、イタリアのレッジョエミリア市で行われている

世界で最も注目されている幼児教育法です。

基本的な理念のうち環境について今日は少し紹介していきたいと思います。

「光」を意識した設計

レッジョエミリアアプローチが行われている幼稚園や保育所の建物は、

「光」が意識されています。

とても大きな窓から自然の陽光が降り注ぐような作りになっている場合が多いです。

電灯をつけるのは、外が暗くなったときぐらいにしかつけません。

自然の陽光は子ども達にとってはもちろん、

おとなが身を置いても心地よい空間です。

このようにレッジョアプローチでは、

子ども達がどんな場所に身を置いていても心地よく過ごせるように、

また、そこに身を置く子供達からポジティブな感情を引き出すように気を配っています。

なので、天井・床・壁・家具・遊具に至るまで

すべてのものに攻撃的な強い色を使うことを避けられています。

「何かを学んでもらうための設計」

レッジョアプロ―チでは、子供達が自然になにか学べるような設計をしています。

例えば、キッチンなどは一日中すべての子ども達からみえるようにガラス張りになっていることがあります。

それは、食べ物を分け合うことや一緒に食べることの大切さをわかってもらうためです。

また、トイレの近くの通路には珍しい貝のコレクションが置いてあったりします。

子どもは、そこを通ると触ったり眺めたりして、

トイレを我慢するようなしかけがあります。

これは自分の身体的欲求をしばらくの間コントロールすることに慣れさせ、

我慢することを覚えさせるという効果を狙っています。

また、このような場所は学びの場であると同時に研究の場であり、

子ども達を観察し見守るとともにそこから得たものをよく分析して

次の教育活動に反映させる場でもあります。

このようにレッジョアプローチでは、

子どもと子どもやおとなと子ども、人と人がよりよい関係を結べるように

コミュニケーションがスムーズになるように考えぬいて設計されています。

「大きな場所」「小さな場所」

レッジョエミリアアプローチでは友達と話せたり、友達になったり読書できたりする小さな場所や、

何かを作ったり遊んだりといったことを

他の子ども達とできる大きな場所がいくつも用意されています。

それは、子供たちが過ごす「時間」にはそれぞれ違いがあっていいことや

それぞれ好きなときに好きな場所で好きなことを学んだりする自由を持っているということを

子ども達に理解してほしいという願いからきています。

地域を巻き込んで「保育」する

レッジョアプローチでは、子ども達だけではなく先生や家族にとっても居心地の良い場所であることを理念として置いています。

なので、親達にも開かれた場所であることを前提としています。

お母さんやお父さんが参加したいと思えば、いつでも歓迎されます。

「こんな環境で育ち、自分を取り巻く周囲の人や、さまざまなもの、環境を大切にすること、愛することを覚えた子どもは、

将来必ず自分の社会全体の幸福度や発展に貢献する「巻き市民」になるだろう」

というのがレッジョアプローチで重要な理念になります。

 

以上が環境における基本的理念についてまとめでした。

次回は、子どもとの関わり方について書いていきます!