子どもといえばどんなイメージを持っているでしょうか?
小さくて可愛くて未熟で・・・
など大人のイメージとはずいぶん違いますよね。
しかしそうでなかった時代があります。
今回は子どもと大人の違いを私なりに考えてみました!
子どもは「小さな大人」
歴史をさかのぼると、子どもは「小さな大人」として
大人と同じように扱われていた時代があります。
アリエスという歴史家が表現した言い方であり、
乳幼児の年齢を超えると大人と同じように働かなければならず、
子どもが労働力として必要とされており、畑仕事や丁稚奉公にでたりしなければいけなかったそうです。
理由の一つとして、乳幼児死亡率が非常に高かったことであげられます。
すぐに乳児が死んでしまうので、数として数えていなかったため
乳児が死んでも悲しんでいる親は少なかったそうです。
その中で子どもは大人と同じ世界で生きることとなり、
自然と大人になるとされていました。
近代の子ども観
近代に入ると、子どもが働かなくてもよいくらいの家庭内での余裕ができ、
学校に行くようになります。
こうすると大人の世界ではなく、子どもの世界で生きるようになり、
大人が子どもに対して持つ価値観や服装なども大人の者とは変わってきました。
さらに、親も子どもとして可愛がったり、しつけをしたりするようになり
「子ども」という概念が生まれたといわれています。
西洋絵画にみる子ども観
ヨハン ・ ゾファニー
『レオポルドと家族』
この絵画を見てわかるように、大人と子どもの顔がほとんど同じで
違いといえば体の大きさだけです。
服装も大人と同じで、表情も大差ありません。
このことからも、大人と子どもの区別がなかったのが分かります。
さらに遊びの面でも違いが見られるそうです。
子どもの遊びといえば、おままごとや鬼ごっこなどがあげられますが、
麻雀など大人の遊びを、子ども同士や大人と一緒にやったりしていたそうです。
このように、遊びにおいても子供と大人は分離していなかったのです。
子どもらしく生きるために
もし子どもという概念が無かったら・・・と思うと
文明の発達の素晴らしさがよくわかります。
戦争を通して、平和や平等、人権などの意識が強くなり、
子どもの地位も上がったといえるでしょう。
普通が普通になるためにも
たくさんの時間と労力がかかっていて、誰かが「当たり前」とされていたことに疑問を持たなければいけません。
子どもの概念の発見は今の私たちにとってなくてはならない大切な当たり前になっています。
この過去を知ると、さらに子どもというものの可能性や愛情が芽生えませんか??