【5領域】『環境』はどんな活動に取り入れられる?
保育でも幼児教育でも大事にしなければならない5つの領域「健康・人間関係・環境・言葉・表現」。
どれも日常の保育や生活の中で指針として大切にしなければならないものですよね。
今回は5領域の『環境』について、どんな活動に取り入れられるのかも含めて深堀りしていきます!
5領域の『環境』ってなに?
5領域の『環境』は「周りの環境に興味をもって生活していく力を育む」領域のこと。
環境には、木や花などの自然はもちろん、クラスの部屋や園庭といった場所から、人や、絵本・おもちゃなどの物、動物など子どもの身の回りのものがすべて含まれます。
→5領域全体についてはこちらで解説しています
https://www.coco-cari-egg.jp/column/89
園庭遊びから午睡まで、どんな場面でも関係してくる『環境』。
そのねらいと内容は、指針や要領に「1歳以上3歳未満児」と「3歳以上児」に分けて記載されています。
それぞれ、どんな活動に取り入れられるのかをまとめました。
1歳以上3歳未満児の『環境』が取り入れられている活動
1歳以上3歳未満児の『環境』では、以上のようなねらいと内容が定められています。
1歳以上3歳未満児の活動にはこんなものがあります。
積み木を重ねて崩す
積み木遊びの初期には、重ねた積み木を崩すという単純なものですが、『環境』としてのおもちゃに触れる活動になります。
積み木を持つ・積み木を重ねる・積み木を崩すという3つの段階のうち、はじめは持つことしかできなかった子どもも、保育士が重ねて見せることで積み木を重ねてみる行動を取るようになります。
また、たまたま崩れた積み木を見て喜び何度もやってとせがんできたり、自分で重ねては崩す繰り返し行動を取ることもあります。
季節のものを取り入れた遊び
春にはお花を摘んできたり、秋なら落葉やどんぐりを拾ってきたり、とその季節ならではのものを取り入れた遊びも、季節の材料という『環境』を用意した活動です。
散歩や園庭で集められる季節の材料を使った遊びをする活動は、部分実習でも取り入れられます。
まだうまく道具を使った活動はできない時期なので、造形遊びは難しいですが、拾ってきたものを貼り付けるだけ・好きなものを袋に入れて口をしばってあげるだけ、でも十分です。
3歳以上児の『環境』が取り入れられている活動
3歳以上児の『環境』では、以上のようなねらいと内容が定められています。
3歳以上児での『環境』を取り入れた活動を見てみましょう!
発見ゲーム
園庭やよく散歩にいくコースに自然の木々や花があれば、それらを観察して何を発見したのか発表するゲームをする活動も『環境』を取り入れたものになります。
なかなか自然に触れる機会のないエリアにある都会の園であれば、季節の花や木、実などをクラスに持ってきて見せるのもいいですね。
たとえば、実を持ってきて「発見ゲームするよ!よ〜く見てね、あとでみんなに質問するよ」と伝えて子どもたちに見せます。
その後、「どんな色だった?」「どんな形だった?」「他に気がついたことがある人〜?」など質問をして発見したことを発表してもらう活動です。
発展していくと、園庭からクラスに戻ったタイミングで「発見ゲーム」をして気がついたことを発表してもらうこともできるようになっていき自然と『環境』を観察するようになっていくことも期待できますよ。
切れ端を使って造形してみよう
工作などで余った紙の切れ端などを取っておき、普段ならゴミになってしまうものを使った造形遊びは『環境』の中の身近な物を大切にすることを取り入れた活動です。
画用紙や折り紙などを無駄にせず、使い切る活動をすることで、身の回りの「もったいない」に気が付いて工夫をすれば活用できることを伝えます。
まとめ
『環境』は身の回りのものがすべて関係する領域です。
何もしない状態でもそれが『環境』になってしまうため、意図をもって計画的に用意していく必要があります。
『環境』がひとつ違うだけで、子どもには大きな違いになる重要な領域という意識をしっかり持って、日々の生活や活動を考えていくようにしましょう。