【5領域】『言葉』はどんな活動に取り入れられる?
生活する上で欠かせない「健康・人間関係・環境・言葉・表現」の5つは、乳幼児期の子どもたちにとっても大切なものです。
そんな5つを保育・幼児教育では「5領域」と呼び、様々な活動の基盤としています。
ここでは5領域のひとつ『言葉』と取り上げてじっくり解説していきます!
5領域の『言葉』ってなに?
5領域の『言葉』は「言葉を聞き、自分なりに表現できるようにする力を育む」領域です。
大人は当たり前のように人とコミュニケーションを取るために会話をしたり、何かを発表する場で話をしたりできますが、子どもにとっては自分なりに表現するのは未知の世界。
新しい言葉をどんどん吸収し、言葉で伝える力を育む『言葉』も重要な生きる上での基盤となるものですよね。
→5領域全体についてはこちらで解説しています
https://www.coco-cari-egg.jp/column/89
そんな『言葉』のねらいと内容は、「1歳以上3歳未満児」と「3歳以上児」に分かれて指針や要領に記載されています。
ここでも、同じように年齢に分けてどんな活動に取り入れられるのかをご紹介します。
1歳以上3歳未満児の『言葉』が取り入れられている活動
1歳以上3歳未満児の『言葉』では、以上のようなねらいと内容が定められています。
1歳以上3歳未満児の活動にはこんなものがあります。
点呼を取る
出席確認の意味もありますが、「名前を呼ばれる」「友だちの名前を聞く」ことが『言葉』に関係した活動になります。
みんなに名前があって、その名前を呼ばれたり呼んだりするのは嬉しい・楽しい体験であることを生活の中で学んでいく一歩となる活動です。
フルネームで呼ぶ場合もあれば、愛称で呼ぶこともあるので実習の際は園やクラスの方針に沿うようにしましょう。
七匹のこやぎとおおかみごっこ
絵本や紙芝居などのお話を読み聞かせするだけでなく、ごっこ遊びなどに取り入れるのも『言葉』の活動になります。
たとえば七匹のこやぎとおおかみなら、子どもたちがこやぎになって、保育士がおおかみ役になっての追いかけっこを楽しめます。
こやぎ役とおおかみ役に分かれて遊んだり、交代してみたり、様々な遊び方に展開できるのもポイントです。
三匹のこぶたなどでも代用できるので、好きな作品を取り入れてみましょう。
乳児のうちは単純で登場人物も少ない作品がおすすめです。
3歳以上児の『言葉』が取り入れられている活動
3歳以上児の『言葉』では、以上のようなねらいと内容が定められています。
3歳以上児での『言葉』を取り入れた活動を見てみましょう!
看板を作ろう
その時子どもたちの中で遊び込んでいるものがあったり、クラスの部屋構成がおままごとゾーン、絵本ゾーンなどに分かれていたりといった場所を示す看板作りで文字に興味を持てるようにする『言葉』の活動です。
実際に作る看板の材料などは子どもたちに任せてもよく、看板を作ってみんながそれを見てここがどんな場所なのかわかるようにすることがポイントとなります。
文字が書けないときには見本を書いて実際に看板に書くのは任せるなど、文字を読む・書くことに関心が向くような活動です。
絵本の読み聞かせのあと感想を言い合おう
絵本の読み聞かせのあとに感想を言い合うのも絵本の読み聞かせ自体も『言葉』の活動です。
自分の想いや考えを言葉として表す練習にもなり、友だちの意見を聞く機会にもなります。
うまく言えない子には、「こういう気持ち?」と代弁してあげながら、発表ができるようにサポートしていくことも大切です。
まとめ
『言葉』は相手の話を聞き、自分の想いを伝えられるようになるために必要な力を育む領域です。
大人からの声掛けや友だちとの会話によって、たくさんの言葉を吸収し様々な葛藤の中で自分の想いを伝える方法を身につけていきます。
活動だけでなく日々の生活の中でも『言葉』の持つ力を考え、子どもたちに伝えていくようにしましょう。