自由遊びが子どもの成長に与える良い影響とは?
子ども達の仕事は、毎日楽しく遊ぶこと!
保育園では、食事や睡眠と同じように「自由遊び」の時間も大切にしています。
保育園の方針によっては「設定保育」よりも、子どもの自主性を大切にするための「自由遊び」が主流という園もあるようです。
実習生のなかには「自由遊びって子ども達の自由時間ってことだよね?」
「保育士は一緒に遊んでいればいいの?」と、イマイチ目的が理解できないという人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、自由遊びの目的や、遊びが子どもに与える良い影響について解説します。また、自由遊びの時間に保育士がするべきこともご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
保育園における自由遊びとは?
保育園における自由遊びとは、その名の通り「好きなことで自由に遊ぶ」時間です。
保育士が、明確なねらいや目的を持って行動を促す設定保育とは異なり、子どもの自主性を大切にします。
室内での自由遊びでは、おままごとやブロック遊び、製作、絵本などを楽しみます。
園庭遊びなら、お砂遊びや遊具、鬼ごっこ、縄跳びなど、子どもによってさまざまです。
自由遊びでは、保育士が「今日はこれで遊びます」と指示しないため、子ども達は自分の興味があることや好きなことを選んで遊べます。そのため、自分の好きなことをトコトン突き詰めることができますし、新たに好きな遊びを見つけることもあるでしょう。
子どもに与える良い影響
自由遊びは、ただ好きに遊んでいるように見えますが、お友達との自由な関わりのなかで、たくさんのことを吸収しています。ここからは、子ども達が自由遊びでどのような力を身につけているのか解説します。
コミュニケーション能力や社会性
乳児期の子ども達は、一緒の空間にいながら別々のイメージを持って遊ぶ「並行遊び」から始まりますが、徐々に遊びのイメージを共有して遊べるようになります。
子ども同士でルールを決めたり、お友達の気持ちを考えたりすることで、コミュニケーション能力や社会性を育むことが可能です。
とくに、遊びのなかで生じるルールを守ることは、今後の生活のなかでも大切なポイントになります。
自由に遊んでいるように見えて、子ども達は子ども達なりに、さまざまなルールを守っているんですよ。
想像力や柔軟性
自由遊びにおける「ごっこ遊び」は、子どもの成長にたくさんの良い影響を与えます。
お友達と、それぞれセリフや行動を考えたり「これは〇〇ってことにしよう!」と見立て遊びを取り入れたりすることで、想像力や柔軟性を身につけられます。
体力や瞬発力など体作り
園庭での自由遊びでは、遊具を昇ったり降りたりすることで、体力や瞬発力を培うことが可能です。
また、子どもによって運動能力は異なりますが「失敗したくない」と感じて、一歩を踏み出せない子どももたくさんいます。
そのような子どもでも、自由遊びの時間に自分のタイミングでチャレンジを繰り返し、その成功体験を自信につなげることもできます。
保育士として自由遊びにするべきこと
子ども達が自由に遊んでいる時間だからといって、保育士がなにもしなくていいわけではありません。
子どもが遊びに集中できるような環境をつくったり、自分で選択できる環境をつくったりと、自由遊びを不足なくできるような環境構成は大切です。
気になる遊びがあっても一歩遠慮してしまう子どもへの配慮や、遊びの続きを楽しみにできるような声かけも保育士の仕事です。
また、自由に遊んでいると、子ども達の自我が大きく出てしまうこともあります。
お友達へ関わり方が適切か、配慮する必要もあるでしょう。
子ども達がもれなく「自分で好きな遊びを選択し、自由遊びを通して成長する」よう、促してあげましょう。
まとめ
今回は、自由遊びが与える子どもへの良い影響につい解説しました。
子ども達は、自由に遊んでいるだけでなく、その遊びからたくさんのことを身につけています。
保育士は、遊びを強要することなく、子どもの成長を温かく見守ります。
自由遊びを子ども達自身で発展させられるよう、必要なものを揃えておく環境構成も大切です。
自由遊びを通して「この子は今、どんなことに興味を持っているのかな?」と、子どもの様子を観察してみてくださいね。