保育現場に導入される、NCT(ノンコンタクトタイム)とは?
保育現場にNCT(ノンコンタクトタイム)が導入され始めました。
聞きなれないワードにNCTって何?と考える方もいるでしょう。
今回は、そんなNCTについて詳しく解説します。
また、実際に経験してみてどのような変化があったかもお伝えしましょう。
NCTとは?
NCTはノンコンタクトタイムの頭文字を取った略称です。
保育士の働き方を改善でき、保育の質を上げられるという触れ込みから、採用する園も多くなってきました。
このNCTは簡単に言うと、保育士が勤務時間内に子どもたちから離れる時間を持つことです。
従来の保育では考えられないことでしたね。
しかし、このNCTを導入することで、お便り帳を書いたり、月案・週案を書いたり、児童記録を書いたりするなどの事務作業に集中できるようになります。
また、NCTを過ごすことで保育士同士が情報交換をすることも可能になります。
NCTのメリットにはどんなものがある?
NCTを取り入れるメリットは4つあります。
・保育士に余裕ができるため保育環境が改善される
・保育士の連携が取りやすくなるため保育の質が上がる
・残業時間を減らせる
・効率よく作業ができる
保育士は、子どもと接する時間もあれば、事務作業をする時間もあります。
「事務作業の負担を少しでも減らしてほしい」と考えている方もいるかと思います。
しかし、保育士には指導計画を考える時間や連絡帳の記入など欠かせない事務作業もあるでしょう。
子どもの睡眠チェックをしながら…子どもの遊びを見守りながら…
事務仕事をするのは明らかに効率が悪く、余計な時間もかかります。
そこでNCTを導入すれば効率よく事務作業ができるので、保育士にも余裕が生まれ、結果として保育の質が向上するのです。
NCTを実際に経験すると…
筆者の勤務していた園では10年以上前ですが、保育の質をあげる独自の取り組みとして「保育を離れて書類作成をする時間」がありました。
今日は○○保育士ら3人が午前中、△△保育士ら3人が午後に取ります、という形で、ローテーションを組んでいました。
このNCTを導入したことで、今まで退勤時間後に行っていた月案や週案のすり合わせが時間内にできるようになりました。
また、委員会やOJTもこの時間に終えるようになりましたので、残業という概念がなくなりました。
もちろん、持ち帰り仕事も0です。子どもと離れて児童記録もつけられるので、効率も良くなりました。
私がNCTの効果を一番実感したのは、保育室で書類を広げなくても良くなったことで、子どもたちに変化がみられた時です。
書類を広げていないだけで「先生!一緒に○○しようよ!」と子どもたちに言われる機会が急増し、しっかり保育に関わる時間が増えました。
さらに、保育士同士でNCT中に連携を取れるので、異年齢保育や共同制作など楽しい保育を多く提供できるようになったのも良かったなと感じています。
まとめ
保育の質の改善が求められている現在、NCTの導入が求められています。
NCTを導入するメリットが多くありますので、ぜひ採用している園も見学してみてください。