子どもに起きやすい症状に注意!原因や対処法を知っておこう
保育園・幼稚園など、身体的にまだまだ未熟な子どもたちが集団生活を営む場所では、保育時間内に体調を崩す子どもが現れることがあります。 その際、保育者は子どもたちの症状に応じて、適切な対処・処置をして、保護者のお迎えを待たなければいけません。 そこで今回は、実際の現場でよく遭遇する子どもが発症しやすい病気と、それに対する対処法などを合わせてご紹介したいと思います。
子どもの症状 その1「発熱」
特に多い時期:春・冬 基本的に保育施設では37.5℃の体温が登園のボーダーラインとされていることが多いです。 登園してきた子どもがこれ以上発熱していた場合は、すぐにお迎えをお願いします。 逆に、これより低ければ微熱であっても様子見をすることがあります。 小さな子どもは環境の変化によるストレスや疲労から発熱することもありますし、単純に何かのウイルスを貰って発熱することもあります。 保育者は医療行為が出来るわけではないと思いますので、子どもが発熱した際は、症状を緩和させてあげるのが目的です。 対処方法は、保冷剤や冷えピタをうなじや脇の下にあてて、熱を冷ましてあげましょう。 体は熱いのに手足先が冷たい場合、熱が上がる可能性があるので注意が必要です。 また、乳児の場合38℃以上の高熱から熱性けいれんを発症することもあります。 熱性けいれんは初めて見るとかなり驚きます。 けいれん中に意識を失ったり、声をかけても反応がないことも多いからです。 熱性けいれんを確認したら、発作中に嘔吐する可能性があるため横向きにします。 そして、時間を計りながら観察しましょう。 けいれんが5分以上続いていないか・けいれんの様子が左右対称かどうかなど、顔色などを十分に観察し、発作が落ち着いたのなら、声をかけて反応があるかどうかなどを確認します。 一人で解決しようとせず、必ず応援を呼びましょう。
子どもの症状 その2「嘔吐・下痢」
特に多い時期:夏・冬 保育施設で一番遭遇する可能性が高いのが、子どもの嘔吐・下痢の対応です。 夏や冬にウイルス性の病気が流行ることも多く、きちんとした処理をしなければ施設全体に蔓延しかねない強敵です。 下痢や嘔吐物を流した便器は、使用後必ず消毒し、対応時は必ず手袋をし、自身の洗浄と消毒を心がけます。 オムツを着けている低月齢の子どもの場合は手袋をし、お尻の下に新聞紙のような破棄可能のシートを敷きます。 使用後は全て袋に入れて密閉して破棄しましょう。 トイレ以外の場所で下痢が漏れた場合、また嘔吐した場合は、すぐに換気と子どもの隔離をします。 その後、嘔吐物や下痢を新聞紙のような破棄できるもので覆い、上から消毒液をかけます。 そして2重にしたごみ袋に入れて破棄します。この際処理に携わる際は手袋、可能であれば使い捨てのエプロンやマスクなどをつけます。 子どもの衣服や肌が汚れた場合は迅速に着替えさせ、清潔にしてあげましょう。
まとめ
よく遭遇する子どもの症状を紹介しましたが、共通して言えることは、「落ち着いて対応すること」「子ども同士のウイルス感染を防止すること」「保育者がウイルスに感染しないようにすること」です。 そのため、感染症が懸念される場合は手袋やマスクの利用、換気や洗浄・消毒など基本的な衛生管理を心がけるようにします。 子どもは前触れなく急に体調を崩すことも多いため、直面すると不安になったり、どうすれば良いか分からなくなるかもしれません。 しかし、一番不安なのは当事者である子どもであることを忘れないでください。 「大丈夫だよ」と声をかけ、落ち着いて対応し、子どもに共感してあげることが大切です。 最後に、上記の対処法は一例です。予備知識として参考にし、施設推奨の対応を確認してくださいね。