災害が起きた時に保育士がするべき対応
近年、地震や台風など様々な自然災害で甚大な被害が出ていますね。 保育園で避難訓練は行っていますが、実際に自然災害が起きた際に保育士の一つ一つの判断が子どもたちの命を守ることに繋がってきます。 では、子どもたちの安全を守るために保育士が取るべき対応とはなんでしょうか。 今回は、大切なことを6つ紹介していきましょう。
子どもたちの身の安全確保
まず大きな災害が起きた場合には、安全な場所に誘導し子どもたちの人数の把握をすることが重要です。 地震の場合には、テーブルの下に隠れたり上から物が落ちてこない場所に移動したりと臨機応援な対応が必要です。 その際に、人数確認を何度も行いましょう。 数え間違えて、子どもがトイレに取り残されていたなんてことがあっては大変です。 また、0~2歳児の乳児クラスの子どもたちは自ら避難することができないので、特に注意が必要です。 職員間で連携して声を掛け合いましょう。 子どもたちは突然の災害にとても恐怖を抱いていますので、優しい声掛けを忘れないでくださいね。
3つの確認事項
■周囲の安全確認 大きな災害が起きた時には、園外に避難することも考えられます。 その際にどこに避難するのが安全なのかを瞬時に判断するのが大切です。 クラスの中から園庭へ移動する際にも、ガラスが割れていたり棚が倒れそうだったりと、危険な場所がないかを見て確認しましょう。 ■避難経路の確認 避難訓練では避難経路を確認しているとは思いますが、実際の災害では予定していた経路が使えないこともあります。 急いで避難することも大切ですが、避難経路は安全なのかを確認することが重要です。 職員間で情報を伝え合い、安全が確認出来たら落ち着いて避難しましょう。 ■保育士の役割確認 子どもたちを連れて避難する上で、一番大切なのは職員間の連携です。 子どもたちと待機している保育者には、災害の状況が分からず適切な判断をすることが難しいでしょう。 担任保育士は子どもの安全を守り、フリー保育士は周りの安全確認を行うなど、それぞれの役割を明確にしておきましょう。 自分の役割がしっかりしていることで、実際に災害が起きた時にはどのような動きをしたらいいのか悩むことなく子どもたちの安全を守ることへ繋がります。 それぞれの職員が声を掛け合うことで、円滑に情報共有を行うことが出来てスムーズに避難することができます。
安全な場所への避難
それぞれ園ごとに緊急避難先があると思いますが、この緊急避難先が安全なのかも確認する必要があります。 もし大きな火災が発生した場合、避難先が燃えているかもしれません。 この避難先が使用不可の場合は、第二避難先へと避難するということも予想されますので、避難訓練では、緊急避難場所はどこなのかをしっかり確認しておきましょう。
保護者への連絡
避難と共に重要なのが保護者への連絡です。 避難しながら1人ひとりの保護者に連絡することは難しいので、一斉にメールを送信することが多いと思います。 被災直後は電話が繋がりにくい等の通信障害もあり、連絡を取り合うことが困難な場合もあります。 そのため、避難訓練では災害が起きた時を想定した保護者への連絡方法の確認をすることも必要になってきますね。
まとめ
災害はいつどのような形で起こるかわかりませんが、様々な状況を想定して訓練をしておくことで、もし何かが起きた時に落ち着いて行動できるのではないでしょうか。 「今日は地震の避難訓練だから、揺れが落ち着いたら避難する」 というようなマニュアル的な事だけではなく… 「地震でもしこの通路が使えなくなったらどのように避難したらいいのだろう」 とあらゆる状況を想定して保育士間で話し合っていくことで災害に対して柔軟な対応が出来るのではないでしょうか。 子どもたちの命を守るためにも普段の備えを大切にしていきましょう。