子どもの自己肯定感がUP!する声掛け
「失敗することが怖くて新しいことにチャレンジすることができない」 「自分のやりたいことを言えない」 このように自分に自信が持てない子が増えています。 この原因の一つとして自己肯定感が低いことが関係しています。 自己肯定感とは、人と比べて優れているかなどと自分を評価するのではなく「ありのままの自分をかけがえのない存在として受け止める」感覚の事です。 自己肯定感が低い子どもは自分を過小評価し、常に自信が持てず遊びや活動にも消極的になってしまいます。 反対に自己肯定感が高い子どもは感情が安定して好きなことにも意欲的に取り組み、成功経験を重ねて更に自身の能力を発揮することができるでしょう。 では、子どもの自己肯定感を高めるためにはどのような声掛けをするといいのでしょうか。 具体的な声掛けの仕方を例に挙げながら紹介していきましょう!
気持ちを受け止め具体的に褒めよう
自己肯定感を高めるには、思いを受け止めて褒めることが大切です。 大人も褒められたら嬉しいように、子どもも褒められることで 「私のことを分かってもらえた」 「これからもいろいろやってみよう!」 とさらなる意欲向上に繋がってきます。 しかしそこで注意が必要なのは、「すごいね!」「上手だね」というような抽象的な言葉では意味がないということです。 抽象的な言葉よりも、どのようなところがよかったのかを具体的に知らせる必要があります。 例えば、車の絵を描いている場面では、「この車上手に描けたね」だけではなく 「この車の色はとても素敵だし丁寧に染めたんだね。○○くんが頑張って描いたのがわかるよ!」 というように子どもが頑張った過程を認めていくことで、「自分は認められている存在なんだ」と感じることができます。
「ありがとう」を意識しよう
感謝の気持ちを相手に伝える「ありがとう」という言葉は、自己肯定感を高める重要なワードの一つです。 「○○くんが手伝ってくれたおかげで先生とても嬉しかったよ、ありがとう!」 子どものことを褒める際に「ありがとう」の気持ちを伝えることで、「人に必要とされている」という気持ちを育むことにも繋がります。 感謝の気持ちと共に「嬉しかった」ことや一緒にいて「楽しかった」というように感情を一緒に伝えることもオススメです!
叱り方のポイント
危険なことをしたり友だちとトラブルになってしまったりと、時には子どもを叱る場面もあると思います。 その時に他の子の前で叱るのは絶対に辞めましょう。 大人でも大勢の前で注意されるのが不快なように、子どもにとっても良い環境ではありません。 そして叱る際にも 「なんでやったの?」 「ダメって言ったよね?」 「そんなことをする人は嫌い」 というように責め立てたり否定したりする言葉は、子どもの自尊心を傷つけてしまいます。 怒られたという恐怖心だけが残り、何がいけなかったのか分からずまた同じことを繰り返してしまうなんてこともあるでしょう。 子どもを責め立てるのではなく、まずは話を聞き寄り添うことが大切です。 友だちとぬいぐるみの取り合いで喧嘩になり叩いてしまった子が、話を聞いて見たら使っていたところをいきなり取られて思わず叩いてしまった。というトラブルになった際に 「叩いたらダメでしょう!!」と叱っても 「なんで私ばかり怒られるの?○○ちゃんが先に取ったのに...」 とモヤモヤした気持ちが残りますし、何を言っても聞いてもらえない自分が悪いんだという意識を与えてしまいます。 このような時に保育者は両者の話をしっかり聞き、なぜ叩いてしまったのか、そしてどうすれば良かったのかを知らせていく必要があります。 「ぬいぐるみ取られて嫌だったんだね。次からは叩くのではなく、使ってるから待っててねって言ってみようか」 と、叩く以外の方法を伝えフォローしていきましょう。 思いに寄り添うことで「先生はわかってくれた」と安心することにも繋がることでしょう。
まとめ
自己肯定感が高いと自分の力を信じ、自分のことを大切にすることができます。 何事にも意欲的になり、たくさんの経験を重ねてさらなる自信へと繋がっていきます。 明るく楽しい人生を歩んでいくためにも幼児期から1人ひとりの存在を尊重し、自己肯定感を高める言葉かけを意識していきましょう! 今回紹介した言葉掛けを意識して、ぜひ保育に取り入れてみてくださいね。