保育園では昼食後のお昼寝時間として「午睡」があります。
各園で午睡時間は異なりますが、大体2〜3時間前後、子どもたちはゆっくりと寝て休む時間が設けられているのです。


・保育園で午睡が必要な理由
保育園では毎日午睡時間がありますが、幼稚園ではないところがほとんどです。なぜ、保育園だけ午睡時間があるのかのいうと「保育時間が長いから」という理由が第一に上がります。
保育園は幼稚園に比べて朝早くから夕方の遅い時間まで保育を行っているところが多いです。元気いっぱい遊んでいる子どもたちも保育時間が長いと疲れやすくなったり、機嫌が悪くなってしまう子もいますよね。そのため、お昼寝は子どもの心身の健康を保つため必要とされています。

・午睡時間は長時間働く保育士にとっても必要不可欠
子どもたちの保育時間が長いということは、その分保育士も子どもたちと長時間一緒に過ごしています。実際の保育現場で働くだけでなく、午睡時間中に交代で休憩を取ったり、製作の準備や連絡ノートの記入など、子どもが寝ているからこそできる仕事がたくさんあります。
長時間働いている保育士側からしても、午睡時間は必要と言えます。

午睡は子どもたちの心身の健康を保つために必要があるとわかったところで、どのような目的があるのか知っておきましょう。


・子どもたちの心と体をリフレッシュする
まずは前述した通り、午睡を行うことで保育時間の長い子どもたちの「心と体がリフレッシュする」ことが一つの目的です。
たくさん遊んで疲れてしまうとイライラしてトラブルが起きやすかったり、怪我や事故にもつながります。お昼寝をして心と体を休めることで、安全な保育を行うことができます。


・生活リズムを整える
子どもの体力には個人差がありますが、3歳ごろまではお昼寝が必要とされています。午前中たくさん体を使い、疲れた分をお昼寝で回復することで、午後からの活動をスムーズに行うことができ、帰宅後にすぐ疲れて寝てしまうのを防止することができます。

子どもだけでなく保育士にとっても必要な午睡時間は、2〜3時間ほどの時間が設けられています。
ゆっくり休んでほしいという気持ちとは裏腹に、寝かしつけは難しい点もありますよね。子どもたちが安心して眠りにつける寝かしつけのコツをご紹介します。


・寝かしつけのルーティンを作る
午睡前のルーティンを作ることで、子どもたちは自然と「寝る時間だ」と理解することができます。保育室内の環境として、カーテンを閉め暗くし、興味を引きつけるおもちゃなどは子どもたちから見えないところに片付けます。昼食後に着替えて排泄を済ませ、絵本の読み聞かせ、歯磨きが終わったらお布団に入るという一連の流れを毎日続けることが大切です。


・トントンと軽く体に触れる
手のひらで優しくトントンと体に触れながら寝かしつける方法を取り入れている保育士は多いです。心音のリズムに合わせてトントンしてあげると、子どもも気持ちよくなり静かに入眠することができます。トントンの早さや強さなど子どもによって好みが異なるので、様子を見ながら実践しましょう。


・頭やおでこを撫でる
目がらんらんとしてなかな眠る様子のない子に効果的なのが、優しく頭やおでこを撫でる方法です。
頭やおでこを撫でられると、自然と瞼が落ちていきます。撫でられるたびに少しずつ瞬きをする回数が増え、ゆっくりと瞼が閉じていき入眠することができますよ。

・添い寝で寝たふりをする
子どもによっては毎日家庭での寝かしつけが添い寝の子もいます。隣で一緒に寝転んでくれないと安心できないという子もいるので、添い寝をするのもありです。信頼できる大人が近くにいてくれるという安心感でゆっくり休むことができます。

午睡の必要性や目的、寝かしつけのコツをお話ししてきました。
保育園では幼稚園に比べて保育時間が長いことから、子どもたちの心身の健康を保つために午睡が必要となっています。午後からの活動を安全に楽しく行うためにも午睡が必要だとわかったのではないでしょうか。寝かしつけは子どもに寄り添った様々な方法を実践してみてくださいね。
子どもに合った寝かしつけ方法が必ずあるので、安心して眠れるよう試行錯誤してみましょう。