お泊り保育はなぜ行うの?活動内容とねらいを知ろう
お泊り保育は幼稚園や保育園で行われる行事の中でも一大イベントです。
保護者と離れて園の友だちと一緒に泊まるという特別感があり、子どもたちは楽しみにしているのではないでしょうか。
今回はお泊り保育のねらいや活動内容などを詳しく紹介していきましょう。
お泊り保育のねらい
お泊り保育をするのは友だちと楽しく過ごすという目的もありますが、その他にも様々なねらいがあります。
〇生活習慣を整える
お泊り保育のスケジュールはすべて決まっていますので、時間を意識して行動することで規則正しい生活を習慣づけることができます。
小学校に行くと時間割通りの活動になりますし、今から規則正しい生活を意識していくことで小学校生活への進学がスムーズになるでしょう。
〇協調性を身につける
家ではある程度自由にやりたいことを好きなタイミングで行うことができますが、お泊り保育中は集団行動ですので思うようにいかないこともあります。トイレやお風呂は順番を守り、みんなで夕食を作る活動がある場合には友だちと協力する必要があります。
クラスの友だちと一緒に協力したり順番を守ったりすることを経験していく中で、協調性を養うことにも繋がります。
〇自立心を養う
お泊り保育中は入浴中に体や髪を洗ったり、寝る時の布団を準備したりと、家だったら保護者に頼りきりだったところを自分で行います。「自分で行う」ということは、自立心を養い心も体も成長することに繋がります。
「1人でできた!」という達成感を感じることで、今後も自分でやってみよう!という意欲が高まりますね。
お泊り保育の活動内容
具体的なスケジュールの一例を紹介します。
■一日の流れ
<一日目>
15:00 集合・点呼
15:30 開会式
16:00 夕方の活動
17:00 入浴
18:00 夕食
19:00 夜の活動
20:30 就寝準備
〈二日目〉
6:00 起床・着替え・洗面
6:30 ラジオ体操(朝の散歩など)
7:00 朝食
8:00 片付け・帰宅準備
9:00 閉会式
9:30 解散
お泊り保育は、宿泊施設で行われる場合もありますが、園で開催されるのがほとんどです。
子どもたちの体力的負担を配慮して、午後から集まり二日目の朝に解散する流れになります。普段は保護者と一緒に過ごしている時間帯も友だちと一緒に過ごすということは子どもたちにとって特別な一日となるでしょう。
お泊り保育で行われる活動の例は下記の通りです。
■活動内容
〈活動の一例~夕方編~〉
・宝探し
・スタンプラリー
・夕食づくり
開会式を終えた後に最初の活動が始まります。
園全体を使った宝探しゲームや各クラスを回りスタンプを集めるスタンプラリーなど、普段の保育の中ではできない大規模な活動が多いです。
夕食を自分たちで作る調理体験を行う園もあります。包丁で野菜を切ったり具材を混ぜたりと、普段食べている食事がどのようにできているのかを知るきっかけとなり、ますます食欲が湧いてきますね。
〈活動の一例~夜編~〉
・キャンプファイヤー
・花火
・肝試し
入浴・食事を終えると夜の活動です。完全に日が沈み少し心細くなってくる子もいるでしょう。
保育者は不安な気持ちに寄り添いながら、キャンプファイヤーを囲んで皆で歌を歌ったり、花火を見たりして楽しめるように配慮していけるといいですね。
筆者の勤める園では、肝試しを行います。
目的地にはメダルが用意されており、怖くて泣いてしまう子も多いですが、子どもたちがメダルを掴んで帰ってくるころには、皆自信に満ち溢れていて達成感を感じることができるのでオススメです!
肝試しを行う際には怖さだけではなく、楽しさも感じられるような環境設定を考えていきましょう。
まとめ
お泊り保育のねらいの意味を事前に把握し活動を進めていくことで、「生活習慣」「協調性」「自立心」が育まれます。
現在はコロナウイルス感染症の影響で実施していない園も多いですが、お泊り保育から学べるスキルはとても多いのではないでしょうか。
保育者にとっても常に子どもたちの健康や安全に配慮しなければならず、気を張ることも多いですが、保育者間で連携して楽しいお泊り保育にしていきましょう。