冬だからこそ気を付けたい、事故や病気など
気温が低くなり、戸外遊びでは上着が欠かせない季節になりましたね。
寒さに負けずに元気に体を動かす子どもたちですが、冬ならではの事故や病気が存在します。
今回は、冬に気をつけたいことをまとめました。
冬に起きやすい事故
・雪や凍結による転倒
寒い地域では、雪が積もったり路面が凍結したりするところもありますね。
子どもたちは冬ならではの現象を心待ちにしていますが、保育者として安全面に配慮していく必要があります。
特に注意が必要なのは、「転倒」です。
戸外遊びの時間はもちろんのこと、気温が低い朝や夕方の時間に注意しましょう。
事前にすべりやすい箇所を把握して子どもたちが通る前に除雪したり、気をつけて通るように注意を促したりと事前に防げるように工夫しましょう。
4、5歳児クラスの子どもには、雪や凍結した道の上を歩く時には、つま先ではなく足の裏全体を使ってゆっくり歩くことで転倒を防げるように伝えていくといいですね。
・暖房器具やカイロによる火傷
気温が低いと必ず使用するのがストーブや床暖房といった暖房器具です。
ストーブが設置してあるところには近づかないように、柵を設置したり立ち入り禁止のマークをつけたりして火傷防止対策をしている園がほとんどですよね。
ストーブ以外にも、子どもが寒がらないようにと着けてきたカイロが原因で午睡中に低温火傷を引き起こしたという事例も存在します。
ストーブのように高温でなくとも同じ場所を温め続けることで低温火傷を引き起こしてしまうこともありますので、登園時の視診の際には体に触れて異常がないか確認しましょう。
冬に起きやすい病気
冬の寒さで免疫力が低下し、空気も乾燥することで感染症が流行りやすくなります。
この時期に特に多い病気を3つ紹介しましょう。
1.インフルエンザ
冬の定番とも言える感染症の一つです。
感染すると38℃以上の高熱や倦怠感、関節痛が続くことが特徴で、一人感染者が出ると一気に流行するため注意が必要です。
予防接種によって症状を軽減するので予防接種予定の場合には12月までに打つようにしましょう。
2.感染性胃腸炎
感染性胃腸炎の中でよく聞くのが、ノロウイルス・ロタウイルスではないでしょうか。
感染すると嘔吐や下痢、発熱の症状が急激に現れます。
更に、脱水症状を引き起こすこともありますので感染性胃腸炎に感染したら水分補給をこまめに行うことを心がけましょう。
感染力が高いことから保育園や学校などの集団生活の場では一気に感染が拡大することも少なくはありません。
食品や排泄物に付着したウイルスが原因で感染しますので、この時期のトイレやオムツ交換にはより注意が必要です。
3.RSウイルス感染症
RSウイルス感染症は、乳幼児に多く見られる感染症の一つです。
呼吸器系に影響を及ぼす感染症で発熱・咳・鼻水が主な症状です。
特に咳がひどくなることが多く風邪と診断されることもありますが、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった喘鳴が起きている場合には、RSウイルス感染症の可能性もあるのでその旨を受診の際に伝えましょう。
感染を防ぐためには
様々な病気が流行りだす冬に感染しないためにも感染対策を意識しましょう。
感染対策に効果的なのは以下の3点です。
●手洗いうがい、手指消毒を習慣化する
●予防接種を受ける
●免疫力を高める
戸外遊びが終わってクラスに戻るときや給食前など活動の切り替えの際に手洗いうがいをするでしょう。
正しい洗い方を意識してこまめに洗うことで飛沫感染や接触感染のリスクを下げることに繋がりますので、子どもたちにも知らせて一人ひとりが健康を意識できるといいですね。
その他にも、予防接種を受けることで発症するリスクが低下し、感染後の重症化を防げます。
また、日頃から十分な睡眠やバランスの良い食事を意識して免疫力を高めることも感染防止に効果的ですので、家庭での生活習慣も整えられるように声をかけていきましょう。
まとめ
冬の寒い時期だからこそ起こりうる事故や病気はたくさんありますね。
起こりうる可能性を保育者間で共通理解して対策していくことで事故や病気も未然に防げることが増えてくるのではないでしょうか。
今回紹介したことを意識して、冬の時期を健康に過ごしましょう。