１人担任の場合には、保育計画を毎日自分で考える必要があり大変そうなイメージですが、実際は「○○を使った遊びをやってみたい」「今度は子どもたちと○○を製作しよう」と自分のやりたい保育ができます。
様々な活動にチャレンジしてみて、「今の子どもたちには難しかったかな？」と反省することもあります。
失敗したことを振り返り、保育計画を考えることができるので、うまくいかなかったことがあっても自分自身のスキルアップへと繋がることでしょう。

１人でクラスをまとめることになるので、事前の準備と手際の良さが求められます。
しかし、クラスにいる保育士は自分だけですので、他の保育士に緊張することなく子どもたちのことに集中できます。
複数担任の場合には、１日の活動の中でメインになって声かけをする「リーダー」、周りで補助する「サブ」を決めて連携を図る必要がありますが、１人担任の場合には誰がリーダーになるかを決める手間や保育間の違いからの意見の食い違いで悩むことはないので人間関係での悩みは減りますね。

複数担任の場合には担当保育士が多く、子どもたち一人ひとりと密な関わりを持つことが難しい場合もあります。
しかし１人担任の場合には、朝の受け入れやクラスだよりの作成など、子どもの様子を伝えるのも担任は１人で行います。
子どものことで心配なことがあれば、保護者と話し合うこともありますので、保護者や子どもたちと過ごす時間も多く深い関係を築くことができることでしょう。

保育計画や活動準備などの仕事もあり、忙しいことは間違いありません。
「この活動が終わったら次の準備して...」と、マルチタスクをこなしていくことで保育経験を積み効率よく作業できます。
また、保護者からの相談を受けたり、支援が必要な子への関わりを考えたりとその都度、保育について考えることも多いので文章能力やコミュニケーション能力というように様々な能力を身につけることができます。
子どもたちのために日々学び、よりよい保育を目指すことで、子どもやその保護者から「先生が担任でよかった」と言われることもあり、とてもやりがいを感じることでしょう。

１人担任とはいえ、保育者間の連携は必須です。
「最近の○○ちゃんのここが気になります」と子どもの様子を先輩や主任に相談してクラスの様子はこまめに伝えるようにしましょう。
また、子どもや保護者との関わりの中で、疑問に思ったことやどのように対応したらいいのかと悩んでいることがあれば、自分から周りに発信できるといいですね。
「自分はこのように考えているのですが、先輩はどう思いますか？」と自分の思いも伝えたうえでアドバイスをもらうことでより保育に活かせることでしょう。

１人担任は大変なことも多いですが、経験することで効率よく活動を進めたり子どもや保護者と深い信頼関係を築いたりすることができて大きなメリットがたくさんあります。
初めての１人担任は緊張や不安を抱くこともあると思いますが、自分の理想の保育を目指して様々なことに挑戦してみてくださいね。