現役保育士に聞く!「保育士をやめたいと思ったことはある?」
「子どもが好きで保育士になりたい!」「お世話になった、あの先生のようになりたい!」保育士を目指すきっかけは人それぞれあると思います。
子どもたちと触れ合ったり、一緒に生活をしたりする中で、日々成長を感じることができるのは保育士の魅力といえるでしょう。
もちろん、やりがいのある仕事ではありますが、日々の保育だけでなく、行事準備や書類作成など想像以上の仕事量に自分に務まるかと心配になってしまうこともあるでしょう。
では、実際に働いている保育士はどう思っているのか。
今回は現役保育士の筆者が「保育所を辞めたいと思ったことがありますか?」という質問に答えていきたいと思います。
保育士をやめたいと思ったことがある?
保育士を辞めたいと思ったことがあるかと聞かれたら、答えは「イエス」です。
保育士歴13年目の筆者は0〜5歳児の全年齢の担任経験がありますが、その中で何度もやめたいと思ったことがあります。
それはなぜか。
・子どもへの関わり方がわからない
・保護者対応が難しい
・先輩と話すのが緊張する
保育士の仕事は人との関わりが多く、上記のような対人関係で悩みを抱えて何度も「私は保育士に向いていないな…」と落ち込んだことでしょう。
しかし、やめたいと思っても結局「もう少し頑張ってみよう」と踏みとどまります。
それはなぜか、保育士の仕事は他職種では経験することの出来ない魅力がたくさんあるからです。
私が保育士を続けている理由
やめたいと思っていても続ける理由は以下のとおりです。
・やりがいを感じる
4月には新しい環境に戸惑い、泣く子も多いことでしょう。
「私はこのクラスをまとめていけるのかな…」という不安から保育士をやめたい思うこともありましたが、1年間かけて子どもや保護者とも信頼関係を築くことができ、年度末には「先生が担任で良かった!」と嬉しい言葉をもらい、「保育士を続けていて良かった」と実感します。
この流れが毎年続くことが、また来年度も頑張ろうと思う活力になっています。
・子どもの成長に刺激を受ける
0歳児〜5歳児までの幅広い年齢の子どもたちの生活の場となる保育園では、子どもの成長する場面を間近に見る機会があります。
「つかまり立ちの子が歩けるようになった!」「ママって言えるようになった」と発育面での喜びもありますが、幼児クラスになってくると心の成長に驚かされることも増えてきます。
筆者の勤める園では、3歳児クラスでは自分の思いが通らないと友だちを叩いていたAくんが、普段の遊びや様々な活動を経験して少しずつ相手の思いにも気づけるようになりました。
「先生、今までありがとう」と優しい笑顔で卒園を迎えた時には、Aくんの成長に驚き、「Aくんも頑張っているし自分も頑張ろう」と前向きになれる瞬間でした。
・経験やスキルが身についてくる
新卒で担任していた時には、先輩保育士みたいに要領よく動けずに常にバタバタしていました。
先輩や保護者から注意を受けるたび「私は保育者に向いていないんだ、この1年頑張ったら辞めよう」と思っていた時期がありました。
しかし日々反省をくり返し、生活していく中で少しずつ子どもの動きが予想できるようになり見通しを持って活動を進められるようになってきました。
「スキマ時間があるときには、この手遊びをして待っていよう」「次の活動に〇〇を準備しておこう」
このように臨機応変な対応が考えられるようになるのも、実際に自分で経験することで身についてきたからこそで、失敗と反省をくり返しているうちに、新卒の時に悩んでいた問題が解消されて保育の楽しさを感じることにも繋がりました。
まとめ
理想と現実のギャップを感じて、辞めたいと思う瞬間もあるでしょう。
その時には不安でいっぱいになりますが、仕事へのやりがいや子ども達の生きる姿を見て自分も頑張ってみようと前向きになります。
だからこそ、筆者は今まで続けてきました。
そして今後も、保育士として働いていきます。
自信を持って素敵な仕事だと思える「保育士」になり、子どものよりよい保育を目指しましょう!