まず、学童保育とは「主に小学校低学年から中学年を対象とした保育事業」のことを指し、正式名称は「放課後児童健全育成事業」といいます。
共働き世帯が増えたことで、利用している家庭が多くなってきています。

・学童保育士とは？
学童保育士は、学童保育内で子ども達のサポートをしています。
対象年齢が小学生のため、通常の保育園や幼稚園とは違い、勉強面のサポートをしたり、遊びもダイナミックになることから体力が必要になってきます。
それに加えて、安全面への配慮もより一層必要になってくると言えます。

・放課後児童支援員との違いは？
放課後児童支援員とは、学童保育のクオリティ向上のために2015年度に新設された資格です。
学童保育は基本的に資格が無くても働くことができますが、子どもと接する仕事ということで、現在は施設内に2名以上放課後児童支援員を配置するよう義務付けられています。
放課後児童支援員の有資格者は「放課後児童支援員」と呼ばれ、それ以外の職員は「学童保育士」と呼ばれています。仕事内容は資格の有無に関わらず、同じ内容です。

・正規雇用を狙うなら資格があると有利
前述した通り、学童保育で働くのは資格が無くてもできますが「保育士」の資格を持っていると、就活時にも有利です。
子どもが安全かつ健全に過ごせるよう見守るという点が、学童保育内での仕事と共通するところが多くあるため、正規雇用での入職も可能になります。

学童保育とはどのようなところなのか分かった上で、保育者はどのような働き方なのか気になりますよね。
通常の保育園や幼稚園とは違う点も多くあります。

・保育開始は放課後の14時以降
学童保育の保育対象は小学校低学年から中学年の子どものため、保育開始は小学校の放課後である14時以降となります。
そのため出勤時間も10時頃のところが多く、子ども達が学童保育に来るまでに、イベントの準備や会議などを行います。

・給与の相場は保育園の保育士と同等程度
気になる給与の相場は、正規職員の場合、保育園の保育士と同等程度のところが多いようです。
資格のない学童保育士の場合は、通常園よりも相場が低くなりやすいのですが「保育士」の資格があることで、資格手当として基本給にプラスされている面も見受けられます。

・子どもの送迎を行う場合もある
通常の保育園では、保護者が子どもの送迎を行いますが学童保育では必ずしもそうではありません。
小学校の敷地内にある学童保育の場合は、放課後になると子どもが自ら学童保育まで登校しますが、離れた場所にある場合は学童保育士が小学校まで子どもを迎えに行くところもあります。
帰りは指定の時間になったら子ども自ら自宅へ帰るか、保護者の方がお迎えに来るのを待つ形になります。

学童保育での働き方は、通常の保育園や幼稚園とは違う面がありましたが、仕事内容にも少し違いがあります。

・子どもが安全かつ健全に過ごせるよう見守る
保育園や幼稚園との共通点でもある「子どもが安全かつ健全に過ごせるよう見守る」という点は学童保育士も同じです。
対象年齢に違いがあれど、学童保育内で子ども達が安心して過ごせるようにサポートするのが学童保育士の1番の仕事と言えます。

・宿題や勉強のサポート
放課後、学童保育内で過ごす子ども達は、学校での宿題や勉強を学童保育の時間に行うことが多いです。
施設によっては勉強のサポートをしていないところもありますが、学童保育士として働く場合、小学校の勉強を教えることができる知識も必要となってきます。

・イベントの企画運営
学童保育では季節によって様々なイベントを企画しているところもあります。
基本的にはおやつや宿題の時間が終わった後は遊んで帰宅までの時間を待つため、遊び方の工夫やイベント内容を考え運営するのも仕事です。
子どもたちが楽しめる企画を考えるのも大切ですよ。

学童保育士についてのお話をしてきました。
新卒入職となると、保育園や幼稚園で働くイメージがありますよね。
しかし、保育士の資格を活かせる場はたくさんあるので、子供を見守ることができる「学童保育」も選択肢の一つとして考えると、視野を広くすることができるのでおすすめですよ！