保育室に置いている絵本ってどのように選んでるの?
みなさんは、保育実習を行った際に各クラスの保育室にたくさんの絵本が並んでるのを見たことはありませんか?
活動の切り替えの時間など、様々なタイミングで絵本を読む機会があります。
毎日の生活にかかせない絵本ですが、先生たちは様々な絵本がある中で何を重視して選んでいるのでしょうか。
今回は、保育室に置く絵本を選ぶポイントを紹介します。
子どもの成長発達に適している
保育室に置く絵本は、年齢に応じた成長発達の段階を意識しています。
個人差もありますが、以下の点を意識すると良いでしょう。
【乳児クラス】
●色彩がはっきりしている
●くり返しの言葉が多い
●動物や食べ物などよく見聞きするもの
●ページが厚紙
乳児期は絵が細かすぎずに見やすいデザインを選んでいます。
身体や知能がめざましく、1~2歳くらいになってくると物の名前を覚えて「ブーブー」等の擬音をくり返し楽しむことも増えてくるので、年齢による成長発達段階を理解して絵本も良いですね。
また、口に入れてしまったり力の加減が難しく、破けたりすることも多いので、ページが厚紙で出来ている絵本を保育室に置くことで子どもが手に取って見やすくなります。
【幼児クラス】
●昔話や名作のようにストーリーがある
●身の回りの生活や自然のことを知れる図鑑
●言葉遊びが楽しめる
●友だちとのやりとりがある
幼児期になると、ストーリーのある絵本を最後まで集中して見ることが増えてくるので昔話や民話もオススメです。
子ども自身が主人公に感情移入したり、続きを想像したりと様々な感情を抱くきっかけにもなりますね。
また、友だちとのやりとりが少しずつ増えてきて社会性も身についてくるころです。
相手の気持ちに気づいたり、けんかをしたときにはどうしたらいいのかを考えたりと人との関わり方を学べるのも絵本のメリットといえるでしょう。
子どもとのコミュニケーションを楽しめる
絵本を選ぶ際には、保育者も子どもと一緒に楽しめることが重要です。
保育者が読んでいて、面白くて感情移入しやすい本は子どもたちにも良い影響を与えます。
乳児クラスでは、「いないいないばあ」のようにスキンシップを図れる触れ合い遊びが楽しめるような絵本がオススメです。
保育者の膝の上に座ってコミュニケーションをとりながら見ることで、情緒の安定や自己形成にも繋がります。
また、幼児クラスではしりとりやなぞなぞなどの言葉遊びを楽しめる絵本も盛り上がります。
言葉遊びを楽しむ中で同じ言葉があることに気づき、日本語を覚えるきっかけにもなることでしょう。
子どもたちは「カエルがひっくり返る」のような韻を踏んだダジャレが大好きです。
楽しく日本語を学ぶきっかけになりますので4、5歳児クラスに置くことをオススメします。
興味・関心にあっている
子どもたち一人ひとりに個性があることから、興味関心を持つポイントも異なります。
例えば、園庭で見つけたダンゴムシを観察して楽しんでいる姿が見られる時には、虫を題材にした絵本。
畑で育てているジャガイモのことを知るには、絵本があると良いですね。
このように、活動や遊びに関連する絵本を用意して置くことで、自ら絵本に興味を持って調べたり、発見したりする習慣が身についてきます。
保育園内で興味を持っている遊びに関連した絵本があることで「次はもっとこうしてみよう」「絵本の〇〇みたいにやってみよう」というように想像力が広がることもあります。
遊びの様子に関連する絵本を見えやすいところに置いておくことで子どもたち自身が考えて遊びを広げていくきっかけになることでしょう。
まとめ
数ある中から絵本を選ぶのは迷いますね。
今回紹介したポイントを意識して保育室に置く絵本を選ぶことで絵本の魅力を存分に活かしていきましょう。
子どもたちは絵本が大好きですので、絵本を読み聞かせるコミュニケーションの時間も大切にしていけるといいですね。