「かわいい~」とつい声が出てしまう!子どもの言動 PART2
保育園や幼稚園で過ごしていると、素直でまっすぐな子どもたちの言動に癒されることも多いのではないでしょうか。
今回は現役保育士の筆者が保育中に体験した、つい「かわいい~!」と声に出してしまうような子どもの言動を紹介していきましょう。
いつも緊張気味のMくん
保育者や友だちから話かけられても、うつむいてしまう3歳児クラスのMくん。
友だちが面白いことをしているのを見ると遠くから笑って見ていることはあっても、いざ話かけられると緊張してしまうようでした。
少しでもリラックスして過ごして欲しいと感じた私は毎日「Mくんおはよう!この絵本面白かったよ!」とMくんの好きな恐竜の絵本を一緒に見ようと誘いました。
断られる日々が続きましたが、ある日「Mくん隣に座って一緒に絵本を見ようよ!」と誘ったところ、なんと私の膝の上に座ってくれました。
あまりの嬉しさから他の保育者とも目を合わせて嬉しさを押さえながら、絵本の読み聞かせをしていました。
その後は次第に慣れてきて少しずつ自分のことを話すようになり、絵本を読んで欲しい時には必ずお膝に座ります。
いつも思わず「かわいい~!」と叫びそうです。
水がぶつかってきた…?
戸外遊びが終わって、手洗いうがいをしている時のことです。
友だちと会話をしながらコップを手に取り、うがいをしようと蛇口をひねった3歳児クラスのRちゃん。
話すことに夢中になり横を向きながら水を出したので、コップに当たった水が跳ね返り全身びしょびしょになってしまいました。
何が起きたのか分からずにしばらく呆然としていたRちゃんでしたが、しばらくすると保育者のところに来て「先生、水がぶつかってきた…」と悲しそうな表情。
「水を出すときは前を見てね」と注意する予定でしたが、「水がぶつかってきた」という表現とがっくりうなだれている表情に反省していることを感じ、そのまま着替えへと移動していきました。
子どもの表現は個性豊かで、思わず笑みがこぼれることも多いですね。
一口頑張ったよ
給食の時間のことです。
3歳児クラスのRくんは味噌汁に入っている玉ねぎが苦手で、口に入れられずに困っていました。
「玉ねぎが入ってたよ~、どうしよう」
「あとちょっとだしな、食べてみるか!!」
と独り言を言いながらも、決意して口に入れました。
苦手な玉ねぎも頑張ったねと声をかけようと近づいた時に、Rくんが一言。
「先生!この玉ねぎ美味しいじゃん!」
食べてみたら美味しかったようで、先ほどまでの悲しい表情とは一変して嬉しそうに語るRくんを見てかわいいなとしみじみ思う瞬間でした。
ねえねえ、お話しようよ!
園児全員が園庭で遊んでいるときの話です。
0歳児クラスのAちゃんは靴を履いて園庭の散歩をしていました。
歩き始めたばかりで、ふらついてしまいがちでしたが担任が近くにいて探索を楽しんでいました。
そこに5歳児クラスのTくんが、Aちゃんに「赤ちゃんかわいいね~!」とニコニコ笑顔で話しかけてきました。
しかし歩くことに夢中なAちゃん。
Tくんの問いかけには反応せずに歩き続けます。
それでもめげずに話かけるTくん。
気付けばしばらくの間、あっちに行ったりこっちに行ったりと並んで歩く姿が見られました。
話かけられても我が道を行くAちゃんと、一生懸命に話かけながら歩幅を合わせるTくん、2人の姿を見ていると微笑ましく思いました。
正解は?
大人気メニューのミートソーススパゲティを食べることを楽しみにしていた子どもたちは「いただきます」の挨拶をして「美味しい~!」と満面の笑みを浮かべていました。
するとIくんが「このラーメン美味しいね!」と一言。
それを聞いた他の子が「ラーメンじゃないよ!」と否定はするのですが、「あれ?何だっけ?」と、スパゲティの名前が出てこない様子でした。
皆で考えていると、しっかり者のSちゃんが「これは、スパゲティだよ、ほら早く食べてください」と自信たっぷりの表情で伝えます。
まるで小さな先生を見ているようでした。