自前の農園あり!園で野菜を育てるメリットとは
食育の観点から園に自前の農園を作り、子どもたちと共に野菜を育てている保育園や幼稚園が増えてきています。
家庭ではなかなか体験することができない農業体験を、園でできるのは嬉しいですよね。
今回は園で野菜を育てるメリットやねらいをわかりやすくお教えしていきます!
自前の園で食育!野菜を育てるねらいは?
園舎の近くに農園を作り、きゅうりやトマトなどの野菜を育てている園が多くあります。
毎日食べる給食にも、野菜を含めたバランス良い食事を子どもたちは食べていることでしょう。
食育という点で、野菜栽培を園で行うねらいは以下のようなものがあります。
・直接、土や種に触れ、色々な野菜に興味をもつ
子どもたちの中には野菜が苦手という子もいますよね。そういった子達でも「今日は野菜を育てるために畑へ行くよ!」と伝えると楽しみにする姿が見られるはずです。
直接、育っていく土や種に触れることで野菜の命の始まりを感じることができたり、食べたことのない野菜にも興味をもつことができるでしょう。
・野菜の特徴を知り、興味関心が高まり食べてみたいという気持ちを育む
食育として野菜の栽培を行うと「野菜の種はこんな形をしているんだ!」「水はどれくらいあげたら良いのかな?」「いつになったら食べられるようになるのかな?」「この色になったら食べても良いんだね!」などたくさんの発見があります。
野菜それぞれの特徴を知ることで、興味関心が高まり、苦手な野菜でも「少し食べてみようかな」という気持ちを育むことをねらいとしています。
・野菜の成長を通して、お世話することの楽しさや収穫することへの期待を膨らませる
種を蒔き、水を与えてもすぐに野菜はできません。毎日様子を見たり、天気が悪い時は野菜が痛まないように保護したりとお世話することの楽しさを野菜栽培を通して知ることができます。
また、成長過程を知っているからこそ収穫することへの期待を膨らませ、待つ楽しみを知ることもできますよ。
園で野菜を育てるメリットとは?
野菜を育てるねらいを理解した上で、保育の観点からどのようなメリットがあるのかお教えしていきます。
・自然との関わりで五感が刺激され、好奇心に富んだ子どもになる
野菜を育てるために、土や水に触れ、風を感じながら自然との関わりを持つことで五感が刺激されます。スーパーに置いてある野菜も、土の中で栄養をもらって成長し育ったものなのだと理解を深め、好奇心に富んだ子になるはずです。
・好き嫌いがなくなる
「この野菜は苦いから嫌い!」と食べたがらない子や「匂いが苦手」と食わず嫌いの子もいますよね。野菜栽培を園で行うことで「自分が作った野菜なら一口食べてみたいかも…」と好き嫌いを無くす一歩を踏み出せるという大きなメリットがあります。
・作物を育てる喜びを感じることができる
子どもたちは「ゼロから何かを自分たちで生み出す」ことが大好きです。それがたとえ苦手な野菜だったとしても「あの種がこんなに大きくなったんだ!」と作物を育てる喜びを感じることができます。
・みんなで「育てる」ことの責任感を持ち、協力し合う
野菜栽培のやり方は園それぞれですが、各クラスやグループでひとつの野菜をみんなで育てると決まったら、美味しくできるように頑張ろう!という責任感を持って取り組むことができます。
どうしたら綺麗な野菜に育つかを子ども同士で話し合ったり、協力して水やりを行ったり、思いやりの心も育むことができますよ。
まとめ
園で野菜を育てるメリットやねらいについてお話ししてきました。
自前の農園で様々な野菜を育てている園では、食育に力を入れている印象があり、子どもたちも保育士も興味関心が高まりますよね。
苦手な野菜でも育てていくうちに愛着が湧き、少しだけでも食べるきっかけになることもあります。
簡単に作ることができる野菜がたくさんあるので、野菜栽培を保育に取り入れる際は子どもたちと「どんな野菜が良いかな?」など話し合いをしながら楽しく進めていけると良いですね。