新人保育士が先輩たちに聞いてみた!/社会福祉法人こころ福祉会
今回ご紹介するのは、ココキャリnote7月号の巻頭を飾った、社会福祉法人こころ福祉会。
保育士のえがおが子どものえがおに繋がる。
その想いのもと、職員のアイデアを活かしながら、まず職員が笑顔で働ける環境を整え、子どもたちのたくさんの笑顔を生み出している、こころ福祉会。
そんな同法人の新人保育士が先輩にインタビュー!
子ども主体・先生主体で“えがおの保育”を叶える秘訣とは?
えがおの保育を 叶える秘訣とは?
昨年度まで一緒に2歳児クラスを担当していたM先生とI先生。今年度から2歳児の担任になった新人保育士・W先生が、先輩方に気になる疑問の数々を聞いてみました!
先輩方が、普段の保育で心掛けていることは何ですか?
【M先生】私は、子どもたち一人ひとりの特徴や性格、その時の状態に合わせた保育をすることを大切にしています。こころ福祉会では、先生同士が話し合いながら、みんなで保育をつくっていくのが基本。午睡の時間などに「この子は今こういう傾向があるかな」「少しイヤイヤ期に入ってきているみたい」など、職員同士で共有し合いながら、みんなでその子に合わせた対応を考えて、実践しています。話し合いでは、「この子にはこういう風な声かけしていこうか!」「この子は、お友達に手伝ってもらいながら一緒に行動してみると変化があるかも!」など、経験豊富な先輩からのアドバイスももらえるので、保育士として成長できる時間でもあります。
【I先生】話し合いながらチームで子どもたち一人ひとりの個性や性格と向き合えることは、本当にありがたいですよね。安心して保育ができると感じています。
【M先生】そうだね、特に新人の頃はありがたかったね!また、子どもたちが自分でできた時には「できた!」の喜びや達成感を存分に味わえるよう、「大いに褒め、次に繋げていく」というのもこころ福祉会の保育の魅力です!
保育の中で難しかったことはありますか?
【I先生】子どもがいけないことをしてしまった時に、どう伝えたらいいのかを悩みました。ただ叱るのではなく、まずは場所を変えて、一対一で落ち着いて話せる環境を整えてから、その子の気持ち――何が嫌だったのか、本当はどうしたかったのか――を聞いて、向き合う。その上で、こちらの伝えたいことを丁寧に伝えていくという方法で関わるようにしています。そうすると、子どもたちも私の話に耳を傾けるようになってきてくれて、「なぜ、〇〇をしないでほしいのか」という思いが伝わりやすくなったなと感じます。子どもたちを叱るのはまだまだ難しいですが、先輩の子どもに関わる姿や伝え方、言い回しを見て学び、相談して学び…まだまだ試行錯誤中です。
子どもの主体性を育む保育って、具体的にはどんなことをしていますか?
【【M先生】昨年度担当をしていた2歳児はイヤイヤ期があったので、「あれもやりたくない、これもやりたくない」となっている時に、私たち大人が無理やり促すのではなく、子どもが自分から「やってみよう」と思えるように声を掛けていました。例えば、「トイレが終わったら、ごはんを食べよう!」「今日お外にお散歩行けるよ」とか、少し先の楽しみを示してみる、など。保育者が「〇〇をするよー」と指示を出すのではなくて、子どもが「やってみようかな」と思えるように…と心がけていますね。
【W先生】今ちょうどイヤイヤ期で、対応に悩むことがあります…どこまで手を貸してあげたらいいのか、その塩梅が特に難しくて。先輩からは「片方だけ手伝ってあげたら?」とアドバイスをいただいたので、実践している最中です。
【M先生】あとは、自由遊びの様子などから子どもたちがその時興味があること、好きなことを汲み取り、保育に活かすようにしています。昨年の夏、子どもたちの間でアイス屋さんが流行り、ごっこ遊びをしたり、砂場でもアイスを作ったりしていたので、本物の氷を使ってアイス屋さんの遊びを行いました。子どもたちも喜んでいて嬉しかったです!
臨機応変に動くことが苦手です…先輩方の1年目はどうでしたか?
【I先生】1年目の最初の時期は、自分が何をしたらいいのか、どこにいたらいいのか、全く分からず、落ち込むことが多かったです。でも先輩方が「ここにいてくれると助かるよ」「〇〇するとうまくできるよ」と都度、教えてくれたので、徐々に分かるようになっていきました。あとは毎日の先輩の姿を見て、これを先にやっておいたほうがスムーズに次の活動ができるのか!などと学んでいきました。
【M先生】私も、頭の中では「まずはこれをして、○時になったら子どもたちとここに移動して…」とスケジュールを組み立ててみても、実際やってみたらうまくいかないことがありました。そういう時は先輩に相談しますね。すると「もうちょっとこの時間を長くすると良いかもよ」「間で読み聞かせを挟んで、気持ちを落ち着かせてみるのもありかもね」などのアイデアをもらえるので、次に活かしていました。先輩からは「あれがダメだった」「ここが良くなかった」といった否定的な言葉を言われたことがないんですよ。「ここの部分、子どもたちが楽しそうで良かったね」と褒めてくれ、その上で「次はこうすると、もっと良くなるかも!」と教えてもらえます。
【I先生】そうそう!先輩から教わったり見て学んだりするうちに、いつの間にか動けるようになっていますよ!
【M先生】2歳児は複数担任なので、困ったことがあればみんなすぐに助けてくれますよ!週ごとに一応役割を決めて保育を進めていますが、役割に捕われ過ぎず、状況に応じて協力し合うのがこころ福祉会流です!「ここ大変そうだな」と思ったらサブの日でも、リーダーの代わりに動いたり…。こころ福祉会は、先輩にも「これお願いしてもいいですか?」と気兼ねなく声を掛け合える環境なので、保育がしやすい環境だなぁと感じます。
昨年度はどんな保育のアイデアを形にしましたか?
【I先生】夏に魚釣りゲームを企画しました!小さいプールにラミネートした魚のイラストを並べ、割り箸に糸を垂らして磁石で釣るゲームでした。私が「こういうのをやりたいんです」と意見を出した時に、先輩たちが「いいね!」とすぐに快諾してくれて嬉しかったことを覚えています。その上で、その時の子どもに応じた配慮や声掛け、準備の流れや保育室の使い方のポイントなどを丁寧に教えてもらえたので、心強かったです。先輩のサポートのおかげもあり、当日は大成功!子どもたちに楽しんでもらえて、心に残っています。
【M先生】こころ福祉会の先生方は、基本的に否定せず応援してくれます。否定することなく、「やってみようよ!」と実現に向けてサポートしてもらえるから、どんどん挑戦できるんです。子どもへの関わり方と一緒ですね! こころ福祉会の保育は、先生たちがアイデアを出し合いながら進めていますが、その源は、いつもポジティブに受け入れてくれる先輩たちの存在だと思います。常に前向きに受け止めてもらえるからこそ「やってよかった」と思えるし、次も頑張ろうと思えるんです!
こころ福祉会に決めた理由は?
【W先生がこころ福祉会に決めた理由は、子ども主体の保育×先生の笑顔!】
友人がこころ福祉会の園へ実習に行っていたことがきっかけで、当法人のホームページを見たのですが、そこにあった「子どもとおとなの笑顔あふれる保育園」という言葉に惹かれ、興味を持ちました。実際に園見学へ行ってみると、先生方の笑顔や明るい挨拶に加え、保育中に先生同士で話し合っている場面が多くあったことが印象的でした。学生の頃から、子どもたちの主体性を大切にし、自分で考えて行動できるような保育がしたいと考えていました。ここであれば、ほかの先生たちと協力し合いながら、ずっとやりたいと思っていたそんな保育が、笑顔で楽しくできるのではないかと思い、就職を決めました。
【M先生がこころ福祉会に決めた理由は、人の温かさ×同年齢保育!】
就活中は、その園の保育内容や方針を特に注目していました。実習に行った園が縦割り保育を取り入れていて、もちろん異年齢同士の関わりも良い部分はあると思うのですが、私は、年齢ごとに発達に合わせた保育ができる環境のほうが、子どもたちにも寄り添え、先生も保育を考えやすいのではないかと感じていました。園見学では千葉県内にある当法人の園をいくつか見学させていただいたのですが、中でもここ、TXかしわこころ保育園は先生方の温かさが一番で、自分の意見を言いやすい雰囲気がいいなと思いました。今でも、こういう保育がしたい!と思ったら気軽に先輩に相談できています!
【I先生がこころ福祉会に決めた理由は、先輩の声×中規模園の良さ!】
たまたま同じ出身高校の先輩がこころ福祉会の園で働いていて、以前から「すごく働きやすい環境だよ」という話は聞いていました。また、大規模な園で実習を行い、「今日この子とあまり喋れなかったな…」と落ち込んだ経験から、一人ひとりとの関わりを大事にしつつ、集団の保育の良さもある、中規模の園で働きたいと思っていたので、その点も当法人はぴったりでした。見学へ行ってみると、和気あいあいとした雰囲気の中で保育を進めている姿があり、子どもたち楽しそうに過ごしていました。ほかの園も見学したのですが、園見学で見た笑顔が忘れられず「私に合っているのはココだな」と心が決まりました!
◆先輩が働いている法人はコチラ◆
社会福祉法人こころ福祉会
取材園:TXかしわこころ保育園
「心身共に健康な子ども」、「思いやりのある子ども」、「意欲のある子ども」に育つことを保育目標に、東京・千葉・埼玉で保育園を運営。現場職員の声を尊重し、各園の個性を大切にしながら保育を実施している。上京支援制度もあり、上京してきた先生も多数活躍中。