子どもに注意するとき、どんな伝え方がいいの?
「友だちのことを叩いた!」「物を投げて周りの子に当たった!」というように保育中には予期せぬトラブルがつきものです。
子どもにしてはいけないことをしっかり伝える為にも注意することもあると思いますが、皆さんはどのように伝えていますか?
今回は子どもに注意するときに、どのように伝えたらいいのか意識する点をまとめてみました。
子どもへの伝え方
・感情的にならない
保育士は感情的にならず、冷静に対応することが大切です。
お友だちを叩いている場面を見た時には、「なんで叩くの!?」と勢いよく問い詰めてしまいがちですが、まずは子どもの安全確認をしてから冷静に話を聞くようにしましょう。
感情任せに強い口調で注意しても、「怒られた」ということだけが頭に残り、「何が悪いのか」を考えることができません。
話を聞く時には、周りに人がいないところに移動してからゆっくりと話を聞くといいですね。
・子どもの話を最後まで聞く
子どもの行動には、必ず理由があります。
問題行動を見ると、いけない行為にばかり目を向けがちですが、保育士は子どもの立場に立ち、なぜそのような行動を取るのかを理解しようと努めることが必要です。
例えば、友だちの使っているものを取り上げてしまった光景を見たとしましょう。
見たままの情報では、取り上げた子が悪いと判断しがちですが、話を聞いてみると実際は先に遊んでいたのに相手に無理やり取られてしまい。取り返したい理由がありました。
保育中にはよくある出来事ですが、話を最後まで聞かないとわからないこともありますね。
一人ひとりの話をしっかり聞くことで、子どもたちも「話を聞いてもらえた」という安心感に繋がり保育者の話もよく聞いてくれるようになるでしょう。
・分かりやすい言葉を使う
注意をする際には、子どもが理解しやすいシンプルな言葉を使うことが重要です。
子どもが一度に記憶できる言葉は多くはありませんので、長い文章だと伝わりにくくなります。
「お部屋で走ると友だちにぶつかって危ないから歩こうね」というように、具体的な行動に焦点を当てた短いフレーズを使用することを意識しましょう。
・何が問題なのかを丁寧に伝える
危険が伴う場合には、思わず「ダメ!」「やってはいけないでしょ!」と否定からはいってしまいがちですが、子どもからしてみると「なぜダメなんだろう」と理由が分からず戸惑うこともあります。
そうならないためにも、注意をする際には、その行動がなぜ問題なのかを説明するようにしましょう。
例えば、「積み木を投げると友だちが怪我をするかもしれないから、優しく置こうね」と具体的な理由を伝えることで、子どもは理解しやすくなります。
・どうしたらいいかを具体的に
注意をするだけでなく、子どもがどのように行動すればよいのかを示すことも重要です。
「危ないからもうやめて」と言われるだけではその先どのように遊んだらいいのか分からなくなってしまいます。
問題行動を制止するだけでなく「こうしたほうがいいよ」と代替え案を提示することで伝わりやすくなることでしょう。
・ルールを決めて、一貫化する
注意の仕方やルールは、一貫性を持たせることが大切です。
「A先生はやっていいって言ったけれど、B先生はダメだと言った」というように、先生によって注意する点が異なる場合があります。
そのようなことが続くと、子どもたちは戸惑ってしまいます。
一人ひとりが安心した環境の中で過ごすためにも、保育者間でルールを一貫化して伝えるようにしましょう。
まとめ
注意する時には子どもたちのために大切なことを伝えたくて感情的かつ長々と注意点を話してしまうこともあると思いますが、ぐっとこらえて「冷静かつ簡潔に」という点が大切です。
どのように伝えたらいいのかを常に考えながら一人ひとりの成長を支えていきましょう!