食事や排せつの援助で現場の先生たちが意識していること
日常生活の中で、特に食事や排泄や援助はスムーズにいかないこともあり、難しいなと感じる保育士も多いですよね。
今回は食事や排泄の援助をするときに、現場の先生が意識していることをわかりやすくお教えしていきます!
食事の援助で意識していること
・食事を「楽しむ」
現場の保育士が食事の際、特に意識しているのは「食事は楽しい」と思えるような時間にすることです。
食は生活していく上でなくてはならないもので、食事が苦痛になってしまわないよう「楽しみながら食べる」ことを意識しています。
援助をしながら「おいしいね」「このお野菜は絵本で出てきたね」など子どもが食に興味が持てるような声かけをし、楽しみながら食事を促していくことが大切ですよ。
・最低限のマナーを教える
食事前、食事中、食事後のマナーを教えることも意識しています。
「食前後の挨拶をする」「立ち上がらず椅子に座って食べる」「食器類は振り回さない」「食べ終わったら手を洗う」などの最低限のマナーを毎日声かけすることで、子どもたちも自然にマナーが身につき一つのルーティンとして食前後の保育の流れがスムーズに進みます。
・子どもの食べ方によって声かけをする
早く食べ終わる子やゆっくりマイペースに食べる子など、食べ方は子ども一人ひとり違いがあります。
ご飯を口いっぱい入れてしまう子や、あまり噛まずに飲み込んでしまう子などに「いっぱいもぐもぐ噛んでからごっくんしようね」と声かけをしたり、ゆっくりしがちな子には「次に食べたいご飯をスプーンに乗せておいたら、パクパク食べられるよ」などとアドバイスするよう意識していますよ。
・苦手なものは無理させない
完食できるのが最適ではありますが、苦手な食べ物は「食べれない!」と口にするのを嫌がる子も多くいます。
そういった場合は無理に食べさせず、少しずつ苦手な食材もチャレンジできるように声かけをしていきましょう。
中には食わず嫌いの子もいるので「食べなくても良いから触ってみる?匂いをかいでみてもよいよ」など食材がどのようなものか知ることから始めてみると良いですね。
触る、匂いをかぐ、口に少しだけつけてみる、舐めてみる、など少しずつ食べられるようにスモールステップで声かけをしていきます。
排泄の援助で意識していること
・乳児でも声をかけてからおむつ交換をする
0歳児でも、しっかり正面を見て「そろそろおむつ替えようね」と声を掛けてからおむつ交換をするよう意識しています。
乳児クラスでは、おむつが外れていない全員分のおむつ交換が必要になってくるので「作業」になりがちですが、おむつ交換は「子どもとの触れ合いの場所」と意識して声かけをしていきます。
・子どもが排泄を教えてくれたら即対応
1〜3歳くらいになると、子ども自身が「おしっこでた!」と排泄を教えてくれる場面が増えてきます。
子どもがおむつで排泄をし、出たことを教えてくれた場合は、なるべくすぐに新しいおむつに交換して「排泄は気持ちが良い」という認識が持てるようにサポートしましょう。
また、排泄の有無を教えてくれるようになったらトイレトレーニングを視野に入れ、排泄の間隔を記録しておくことをおすすめします。
・トイレに興味が持てるような声かけをする
おむつで排泄していた子どもたちは、「トイレは怖い」というイメージがあります。
トイレトレーニングを始められそうな時期になったら、トイレに関する絵本を取り入れたり、園内のトイレはどのようなものなのか探検しに行って、興味が持てるような声かけをしています。
・トイレトレーニングは子ども一人ひとりに合ったタイミングで
幼稚園入園のタイミングである3歳前後までには、おむつからパンツに移行したほうが良いとしている園もありますが、排泄の間隔は子ども一人ひとり違いがあります。
そのため、3歳になったから!と年齢で区切るのではなく、トイレに興味を持ち始めたり周囲のお友達のパンツ姿に憧れを持ったりなど、タイミングを見て進めていけるよう保育士は意識して援助しています。
・トイレで排泄が成功したら、たくさん褒める
トイレで排泄ができたら「すごいね!すっきりしたね!」など、成功したことをたくさん褒めましょう。
子どもは一度成功したらコツを掴んで「排泄はトイレでする」と意識するようになります。
もちろん、成功ばかりではなく、失敗しながらも少しずつパンツに移行することができるので、トイレで排泄ができたらしっかり褒めて一緒に喜ぶことが大切です。
まとめ
食事や排泄時の援助で意識していることについて、お話ししてきました。
食事も排泄も援助する上で共通しているのが「子どもに無理をさせない」「楽しめるような声かけをする」ことです。
子ども一人ひとりのペースに合わせて援助していくことが大切なので、発達に合わせたサポートを考えていけたら良いですね。