現役保育士が教える、ICT導入の良さ
近年、保育の現場にICT(情報通信技術)が導入されることが増えてきました。
業務効率化を目指すだけでなく、保育の質向上や保護者への連絡、保育士の働きやすさ向上など、様々な場面で大活躍していますね。
そこで今回は、現役保育士の視点から、ICT導入の良さとは何かを紹介します。
業務作業の効率がUP!
保育士の業務には、保育計画の作成や子どもの記録、保護者への連絡、カリキュラムの調整など、様々な事務作業もあります。
手書きからデジタル化することで、作業のスピードが向上し、修正も容易に理解できるのが大きなメリットの一つです。
手書きでの作業の時には、書類作成の前に必要な用紙を準備したり、ファイリングしたりしていたので、小さな手間を省けて時短にも繋がります!
日々の記録もタブレットを使って入力すれば、その場で情報が自動的に保存・園内で共有されるため、記録が外部に流出することを防止できるます。
また、事務作業が効率がUPすることで子どもたちと関わる時間が増えることが重要な効果といえるでしょう。
保護者との情報共有しやすい
以前は、手紙や電話で行われていた保護者との関わりも、ICTを活用することでアプリやオンラインシステムでの連絡が可能となり、必要な情報の連絡がスムーズになりました。
例えば、子どもがその日の活動でどのようなことをしたのか、どんな成長が見られたかといった報告を、写真や動画をアプリやウェブサイトでその都度伝えることができるので、保護者にとっても「その日の様子が見れて嬉しい」と好評です。
保護者からのフィードバックもアプリ経由で得ることができるため、より良い保育活動を行うための参考にもなりますね。
保育の質向上
ICT導入は、保育士がより効果的に子どもの成長や発達を記録・分析する手助けにもなります。
データとして残すことで長期的な視点で子どもたちの成長を把握でき、必要に応じて保育方針を柔軟に書き直すことが可能です。
例えば、「子どもの様子を振り返るために前年度の様子を詳しく知りたい!」と思った際に、要録の内容や家庭環境情報などをその場ですぐに確認しようとしますが、手書きの場合はどうしても書類を探す手間が発生してしまいます。
すぐに見つかればいいのですが、どこに保管しているのかを周りの人に聞いたり調べたりするとあっという間に時間が過ぎてしまいます。
その時間を省き、すぐに内容を確認できることで子どものことを考える時間を増やせるので、保育の質の向上へと繋がるのではないでしょうか。
職場環境の改善
ICT導入は、保育士の職場環境改善にも役立ちます。
長時間労働や書類業務の多さが保育士の負担になりがちですが、ICTを活用することで業務が効率化され、残業が減り、疲労やストレスも軽減されます。
また、他の保育士と情報共有しやすくなることで、チームワークも向上します。
先輩保育士がどのような保育計画を実施しているかを確認したり、他の学年の活動内容を把握したりと簡単に共有することができるのが良いですね。
まとめ
手書きからICTが導入されたばかりの頃は、慣れない方も少なくありません。
パソコンが苦手だから書いた方が早い、操作が複雑で余計に時間がかかる、紙の方が見やすいという否定的な意見も初めは多かったですが、定着してからは作業が効率化されてかなりの時短になっていると感じています。
今後、保育におけるICTの活用はさらに進んでいくと考えられます。
保育士がICTを積極的に取り入れて活用することで、子どもや保護者、そして保育士自身にとってより良い保育環境が整うように常に学ぶ姿勢を持っていきましょう。