先生になる前に知っておきたい!保育業界専門用語
保育士を目指す学生や新米保育士にとって、現場で飛び交う専門用語を理解することは、スムーズに仕事を進めるために欠かせません。
これらの言葉には、子どもの発達や保育計画、同僚や保護者とのコミュニケーションで重要な意味を持つものが多く含まれています。
そこで今回は、知っておきたい専門用語を分かりやすく解説していきましょう。
子どもの発達に関する専門用語
・アタッチメント(愛着形成)
乳幼児が特定の養育者との間に築く情緒的な絆を指します。この絆は、子どもの安心感や信頼感の基盤となり、健全な発達に重要な役割を果たします。
アタッチメントが安定している子どもは、安心感を持ちながら新しい挑戦をすることができるので幼児期の発達に欠かせないものと言えるでしょう。
・一語文
幼児が言葉を話し始める段階で使う、単語1つだけで意思や感情を表現する言葉のことです。
「まんま(食べたい)」「ぶーぶー(車)」など、状況や文脈で意味が補われます。
言語発達の初期段階を示します。
保育計画や現場で使う用語
・保育要録
子どもの成長や発達の記録をまとめた書類で、保育士や保護者、次の教育機関と情報を共有する際に重要です。
普段から子ども様子を観察し記録をとり、具体的なエピソードや観察内容を簡潔に書くスキルも必要です。
・ヒヤリハット
大きな事故や怪我には至らなかったものの、「ヒヤリ」としたり「ハッ」とするような危険が生じた場面を指します。
保育現場では、これを記録・分析することで、事故防止や安全管理に役立てることが重要です。
多くの保育園ではヒヤリハットとして、どのような危険がどのような場所であったのか、その対策などをマニュアル化したり、会議で話し合ったりして共有しています。
保護者や同僚との連携に必要な用語
・インクルーシブ保育
インクルーシブ(inclusive)とは、英語で「包括的な・全てを含んだ」という意味をもつ言葉。
子どもの年齢、国籍、障がいの有無に関わらず全てを受け入れる保育を指します。
「子どもにどのような背景があっても同じ環境で保育を受けていこう!」という取り組みで、現代の保育では、この考え方が求められる場面が増えています。
・午睡
保育園などで子どもが昼食後にとる昼寝のことです。
成長期の子どもにとって、心身の発達や疲労回復、情緒の安定に重要な時間とされています。保育士は適切な環境を整え、安全を確保します。
現場で頻出する略語
・ケース会議
保育現場で配慮を必要とする子どもに関する支援や対応を保育士や保護者、専門家が集まり話し合うことです。
発達や行動の課題、個別の支援計画を共有・検討し、より良い支援方法を模索する場とされます。
・ADHDやASD
ADHD(注意欠如・多動症)⇒不注意や多動性、衝動性
ASD(自閉スペクトラム症)⇒社会性やコミュニケーションの困難、こだわり
上記の特性を持ち、支援が必要な子もいます。
それぞれの特性を理解して的確な支援を考えられるように学んでいきましょう。
まとめ
保育士を目指す上で、専門用語を理解しておくことは、現場での自信やスムーズな対応につながります。
最初は難しく感じるかもしれませんが、保育実習や研修で意識的にこれらの言葉を使い、身につけていけるといいですね。
これらの用語は、保育士としての第一歩を踏み出す際の重要なツールです。
言葉を正しく使いこなして子どもや保護者、同僚からの信頼を得られる保育士を目指していきましょう。